Monochrome Fairytale



ライナーノーツ

ジャケットの方ではレイアウトが足りなかったので、今回のライナーノーツはWEBにしました。……よく考えると、音を鳴らしながら説明できるからWEBの方が便利ですよね。(絵文字も入れられるしね。笑)

太字になってる曲名はクリックすると音が鳴るので、聴きながら読んでみてください。

さてさて、本件CDですが、Contrastaというフリーゲームのサントラで、「ディケイレイト」と言っても過言ではない仕上がりになってます。

アタックレイトは「仮想環境によるFM音源の再現と発展」がテーマでした。今回もFMは使っているのですが、どちらかというと目的は「FM音源」ではなく「ゲーム音楽らしさ」の追求に軸足があります。

最初は単なる趣味で「古代祐三、並木学、山中俊哉、山中季哉、中潟憲雄、夢の競演!」とかネタ的にやるつもりだったのですが、たまたまある作家さんとお話 していて「ゲームっぽい音楽ってなんだろうねぇ」という話題になったので、その時から「ゲーム音楽を構成するエレメントの具体化」というのものをやってみ ようか……という方向へシフトしていきました。(「03 その先にあるもの」はシフトする前の名残りです。笑)

ファルコムの石川さんが英雄伝説のサントラのコメントで「ゲーム音楽らしさを追及してみました」と書いていたのを思い出し、そんな頃からゲーム音楽はゲー ム音楽らしくなくなってきてたのかなぁ、などとちょっと遠い目をしてみたり、最近ケツイのアレンジサントラで一緒に参加したアメリカのVirtも「最近は オーケストラものばかりだ」と嘆いていたのを思い出してみたり、ラジバンダリ。

確かにオーケストラばかりでは飽きますし、何より映画のサントラというのはあまり印象に残らないものばかりで、迫力があって美しいものの、刺激が足りないというのは解る気がします。

最近のゲームは画面がリアルになったせいか映画的演出へ引っ張られつつありますし、(お金をかければですが)映画に近い事は可能になったのも確かです。し かし、見た目が似ていても、お互いは決定的に違うものであり、違いについて考えてみると、「ゲームではプレイヤーが任意で静止でき、アクションが無い限り 次のシーンへはいかない=音楽はループしなくてはならない」「よって、何回聴いても飽きない工夫が必要になる=一つの曲の中に変化がつくよう、曲の中にあ る程度雰囲気の違うブロックを複数用意する必要がある」「映画に比べて長い=沢山あるシーンを思い出し易いように、ある程度解りやすく覚えやすい(または 聞きとり易い音色の)フレーズにする必要がある」というように、伴奏がオーケストラであるとかないとかに関わらず、構造的に映画やドラマの音楽とは違って ないといけないわけです。

……などという事をつらつらと考えていたら、気がついてみると超本気で作っている自分が居たのでした汗

とりあえず「オーケストラだからゲーム音楽っぽくなくなったのではない」というのを証明してみようと思い、いかにもゲームらしい音の出るFM音源やPSG と極めて相性の悪そうなオーケストラのループを探して、「シームレスループ」「一曲の中にブロックを二つ以上作り、かつ覚えられないほどの情報量にはしな い」「覚えやすい旋律、聞き分けやすい音色」という、「ゲーム音楽によく見られる鉄則」のもとで両者を合成してみました。それが「05 蒐集者の憂鬱」です。

出来上がったものを聴いてると、意外にゲームっぽい気がして楽しくなってきました。(笑)

そして、調子に乗って勢いで作ったのが「08 天獄」
久しぶりにYコマンドライクな事をしてみようと思い、FMベースのTLをグリグリ動かしてます……が調子に乗りすぎました。微調整が予想以上に大変でした……(若さって凄いなぁ汗

FM音源は「ギャーン」とか「ギーン」という派手な音が出るので一見迫力を出すのには向いてそうな気がしますが、発音原理の都合で「意外に華奢」だったりします。それが理由で轟沈した曲が「06 醜穢」「10 氷炎の剣舞」です。

06ではいつも僕がよく使っていた「ギュワーン」というFM音を入れてみたんですが、他のFM音は曲全体の音圧に負けてことごとく蚊の鳴くような音になってしまい、入れるのを断念……10に至っては「ムリ」という結論に。(笑)
極端に音圧が高い曲は、予め、FMで使うような周波数帯を空けておく、というような配慮が必要かと思われます。はい。

FMだけじゃなくてPSGの方も足してみよう、という事で「02 喧と閑の境界」ではFMとPSG両方使ってみました。前々からマーブルマッドネスのようなアンビエント系のFM音色を使ってみたいなぁと思ってて、たまたまPSGがうまくマッチしました。うん。これは中々いいですね。アンビエント系のループともうまく絡んでます。

もしかしたら他の組み合わせでもうまく出来るのではないだろうか……と思いつき、今度はループではなくシンセサイザのオーケストラ系音色と合わせてみる事にしました。この方法を突き詰めていけば商用作品で応用出来るかも……?というような目論見で、「04 霙」「12 白と黒の御伽噺」を作成。ちょっとFMとPSGが主張しすぎかな〜、もう少しストリングスを前に出した方がいいかな〜……?などと思いつつ、バランスの問題という事で、これはこれで面白いから今回はこのままミックスダウンしました。

一曲目から連番で聴いてると結構面白いので、一度通しで聴いてみてください。

それでは。(梅本)


おまけ

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奥付

  • 発行 :: T'ienLung
  • 作曲・編曲 :: 梅本竜
  • イラスト :: 芳住和之
  • ADDRESS :: http://tienlung.fuyu.gs/

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